1.4 ネットワークモデル

ここからはニューラルネットワークについて学んでいきましょう。

人間の脳の中は、100億から140億個のニューロンが互いにつながり、 巨大なシステムを構成しています。 このようなニューロンを構成素子とする回路網のことをニューラルネットワーク (神経回路網)とよんでいます。

ニューラルネットワークの応用例としては、 簡単なところでは、ANDやXORなどの論理演算、また、 未知の入力に対してそれが属するパターンを出力するものや、 連想記憶を実現できるものもあります。

岩田研究室で作られた文字認識 もニューラルネットワークを使っています。 ここで使われているニューラルネットワークは、 後で説明するCombNET−IIというものを使っています。

もう1つ 愛知県内の市町村名の漢字認識のデモ があります。こちらは「名古屋市」の「名」と「古」だけを書いても正しく「名古屋市」を認識さます。

これは連想記憶といわれるもので、このデモでは、 ネットワークが「名」という文字から他の文字も連想して答えを出しています。

実際の例をいくつか見てみましょう。



いままでは1つしかなかったニューロンモデルを、複数接続することによって このようなニューラルネットワークを作ることができます。

このとき、ニューロンの接続のしかたでネットワークの構造と特徴が決まります。 ニューラルネットワークは、その構造によって大きく分けて2つの種類にわかれます。

1つは階層型ネットワークといわれるものです。



これはニューロンを層状にならべ、前の層から次の層へ一方向にのみ信号が伝わるという ネットワークです。

このタイプのネットワークは入力層のニューロンに加えた信号(入力信号) に対して出力層のニューロンの出力(出力信号)が一意的に定まります。

パーセプトロンのところで詳しく説明しますが、 層数が少ないと解けない問題などがあります。しかし、 任意のパターンを識別するのには最低3層あれば十分であることが知られています。

もう1つは相互結合型ネットワークといわれるものです。


このタイプでは信号の流れる方向は1方向でなく、フィードバックをもちます。 右の図のような構造をもつものを、特にフィードバック付き相互結合型ネットワークとよ んでいます。

非階層型ネットワークは連想記憶モデルや音声合成、音声認識の分野につかわれています。 それでは、まず、階層型ネットワークから学んでいくことにしましょう。



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